末田須賀堰について
末田須賀堰へ流れ込む水はどこから来るの?
末田須賀堰は、元荒川(一級河川)を堰き止めて農業用水を取水するために造られています。
しかし、元荒川の水だけでは、必要な水を確保できないために、星川(一級河川)を通じて、見沼代用水からの補給水も利用しています。
見沼代用水の水は、利根川(一級河川)に架かる利根大堰(埼玉県行田市須賀)から取水しており、その利根川の水は、上流のダム群(下久保ダムや矢木沢ダムなど)からの水により、支えられています。
末田須賀堰の歴史
末田須賀堰は、江戸時代初期の1595年~1615年(慶長年間)に築造されたと言われています。当時の堰は、川の中央で周囲を土手状の堤で締め切った中州状の堰で、左 岸の須賀村と右岸の末田村に、竹を組んだ竹洗流し(堰の一種)を設け、2派の流れにし ていたと言われています。
改築前の堰は、川中央部の中之島を境にして右岸側の煉瓦造りの堰枠が1905年(明 治38年)に、左岸側に鉄筋コンクリート製の堰枠が1926年(大正15年)に築造さ れたものです。
改築前の堰
長年、使用した改築前の堰は、老朽化のため、損傷が激しく、また、操作も手動だったために、改築への気運が高まりました。
そこで、水資源開発公団(現水資源機構)、埼玉県、関係市及び関係改良区の尽力により、施行中の『埼玉合口二期事業』において改築されることになりました。
改築後の堰 (施設は独立行政法人水資源機構へ移管)
場 所: さいたま市岩槻区(旧岩槻市)末田・新方須賀地内
築造年次: 平成6年(1994年)
堰の形式: 可動堰(フローティングタイプ)
堰の規模: 堰幅75.15m 堰長60.0m
水門形式: 洪水吐ゲート(幅20.7m 高4.6m) 1門
調節ゲート(幅20.7m 高4.6m) 2門
土砂吐ゲート(幅4.0m 高5.3m) 1門
魚道形式: 階段式(幅2.0m 延長67.7m)
現在の堰は、改築前の堰の40m上流に設置されました
(資料提供:(独)水資源機構)